1:中心軸ろくろで何ができるのか

 
中心軸ろくろ
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不思議なろくろです。
なにせ、回転盤の中心に棒が突っ立っているんです。
へんでしょ……。

“ナンナンダ……これは?……”っていう世界です。

こんなロクロ、どこで作品作るんじゃ……わりゃ。……という人。
あれはきっと植木鉢を作るための専用のロクロだな……と、こっそり言う人。
“長いロクロの伝統の中で、こんなことはあってはならないことだ……”  ……と怒る人。

そんなのアリ……?   ……という人。
そんなの反則じゃん……という人。

そもそも、ロクロメーカーの人ですら、“そんなの作ったことないから、よくわからない……”というほどなんです。

ヘンでしょ。


 
   
           
   

こんなんで、いったい、何ができるか見てみましょう 。

     
     

現在、お使いのろくろの回転盤を取り外して、中心軸ろくろの回転盤を取り付けます。

ろくろを回転させたとき、中心軸の先端が振っていなかったら、その中心軸は、回転盤の正中心にあることになります。

 
   


     
   


  中心軸の根元にきめの細かい粘土を配置します。  
   

     
      中心軸に外コテを配置して、ろくろを回転させ、コテを下に降ろすだけで、回転体が簡単に作れます。

ここで作ったものが、作品の外形になる部分です。
 
           
      粘土の下に、溝の付いた板があります。

溝の一つにプラスチック製の枠板をはめ込み、円筒形の囲いを作ります。
 
           
     

囲いの中に石膏を流し込んで固めます。(ろくろはゆっくり回転させておきます)

石膏の液面より上に中心軸の先端が出ていることに注意してください。
このとき、中心軸に振れがなければ、石膏の液面は水平。軸穴は完璧に垂直のはずです)

石膏が硬くなる寸前に、中心軸に水平に回転する横棒を取り付け、表面を水平に削っておきます。

●応用:粘土原型なしで、無垢の石膏の筒を作り、それを削れば、さまざまな形状の石膏型を作ることもできます。(石膏が硬くなる寸前に荒削りし、硬くなってから精密に削るといいでしょう)

 
           
      石膏が固まったら、中の粘土を外し、石膏型をきれいに修正します。粘土のきめが細かいと、石膏の表面もきれいで楽です。  
           
     

石膏型を裏返し、中心軸のはまっていた穴を逆方向から中心軸にはめます。(軸穴は垂直のはずなので、失敗がなければ型は水平にはまるはずです)

中心軸が、位置決めとなって、回転盤の正中心に型を配置できるところがミソです。

 
           
     

石膏型の内部に実制作用の粘土を貼り付けます。ここでは、磁土を使っています。

図のように手びねりで使用する硬さの粘土の時は、型の内側に粉を振っておいたほうが型離れがいいようです。

水分の多いやわらかい粘土だと、抜くのに時間がかかりますが、本焼での歪みが出る可能性が少なくなります。

 
           
      中心軸に内コテをはめ、粘土の表面をならします。

直接手に粘土の感触が伝わります。
 
           
     

一度石膏型を外し、中心軸に、スペーサー湿台をはめることで、石膏型全体を持ち上げます。

こうすることで、作品中央にある、中心軸穴は解放され、指でつぶすことが可能となります。

なにせ、生の粘土です。つぶせばくっくので、穴は消滅します。

 
           
     

でっぱりを指でつぶして、穴を埋めます。

その後、ろくろ目とか、茶溜りとかをつけたりして、器内面の完成です。

 
           
      しばらく放置しておけば、粘土は収縮し、型から外れます。

急ぐ時は、電子レンジに型ごと入れてほんの僅か加熱(500Wで20秒ほど)するか、バーナーで少しあぶってやります。

加熱すると、一般的にモノは膨張する気がするでしょ……でも、ここでは加熱すると水分が早く飛ぶことで、収縮が起こるんです。(もちろん加熱しすぎると割れが出ます)
 
           
     

型から外してしまえば、あとは普通の削りと同じ要領です。

石膏型に水分を奪われているので、急ぐ時はすぐに削れます。
(外してすぐだと唐津風のべべらが出ます)
普通は40分ほどで、ここまで来るはずです。

さらにしばらく置けば、さくさくとした削りも出来ます。

 
           
     

上向きにして、口縁部をきれいにします。
型抜きが素早く出来たときなど、粘土にまだ弾力があれば、輪花なども可能です。

 

 
           
   
 

ごく平凡な器が完成します。
左は本焼焼成した作品(磁器の酸化焼成、透明釉総掛け)です。

絵付が得意な人は、下絵、あるいは上絵を施すことも出来ます。

 
           
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